いっぱいおかえり【電子単行本】
『いっぱいおかえり』は、7年付き合った彼氏との同棲初日に音信不通にされた駒子が、見知らぬ街の居酒屋『よりみち』へ迷い込むところから始まるヒューマンドラマ。店主・頼道の料理や酒、常連客との会話を通して、駒子だけでなく恋愛・仕事・人間関係につまずいた大人たちが、自分の気持ちを少しずつ整理していきます。
作品情報
- 作者
- 著者:西のえこ
- 出版社・レーベル
- forcs · .FiZZ
- 状態
- 完結
- 巻数
- 既刊3巻
あらすじ
7年付き合った恋人と新生活を始めるはずだった駒子は、引っ越し当日に彼と連絡が取れなくなり、知らない街へ一人取り残される。夜の路地でたどり着いた居酒屋「よりみち」で、店主・頼道の料理や酒、常連客との会話に触れ、しまい込んでいた気持ちを少しずつ言葉にしていく。恋や仕事、人間関係につまずいた大人たちが一息つき、また歩き出すための居場所を描くヒューマンドラマ。
見どころ
居酒屋が“帰れる場所”になっていく
問題を魔法のように解決する店ではなく、温かい食事と話せる相手がいることで次の一歩を選べる場所。タイトルの“おかえり”が、店を訪れる人それぞれの居場所につながります。
恋愛だけでなく仕事や人生のつまずきを描く
駒子の失恋を入口にしつつ、別の客の恋や仕事、隠している事情も扱います。誰か一人の恋愛成就だけを追うのではなく、複数の大人が人生を選び直す群像寄りの作りです。
店主・頼道にも向き合えない過去がある
人を迎える側の頼道自身も完成された救済者ではありません。彼の過去が明かされることで、店主もまた“帰る場所”を必要とする一人だと見えてきます。
読み味・購入判断
テンポ
一話ごとに悩みや会話の区切りがあり、居酒屋を中心に人物が入れ替わるため読み進めやすい構成です。大事件の連続より、料理と対話をきっかけに気持ちが動く過程を丁寧に追います。
感情の重さ
同棲当日の失踪、恋愛の不安、仕事や人生の行き詰まりなど現実的なしんどさはありますが、店の人々の温かさが常に受け皿になります。痛みを煽るより回復へ寄せた読み味です。
購入判断
食事や居酒屋を舞台にした人情もの、傷ついた大人が会話を通して少しずつ立ち直る話、恋愛以外の人生の悩みも含む群像劇が好きなら向いています。強い恋愛刺激や派手な事件を主軸に求める人には穏やかに感じるかもしれません。
読む前に知っておきたいこと
- 長年の恋人が同棲開始日に音信不通になる展開があります。
- 恋愛・結婚・仕事など大人の生活上の悩みを扱います。
- 飲酒・居酒屋が主要な舞台です。
相性チェック
失恋で帰る場所をなくした主人公を、料理と酒と会話が迎え直す居酒屋ヒューマンドラマ。
合いそう
- 居酒屋や料理を介して人の心がほどけていく作品が好き
- 大人の失恋や仕事のつまずきから少しずつ立ち直る話を読みたい
合わないかも
- 恋人の失踪同然の別れから始まり、派手な事件より会話と日常の回復を味わう作風
